にんじんかたい

よく煮込むと柔らかい しかし面倒

量産型安心ヴェール 2025-01-05

遠足

徒歩で一時間くらいかけて回転寿司を食べに行った。めちゃくちゃ美味しかった。

ひたすらはま寿司で美味しい寿司を食べるオモコロチャンネルの動画を見てからずっと行きたい行きたいと思っていて、絶対そんなわけはないのに今日くらいしかない! と思い込んで予約していったのだ。

まあ今日を選んだ理由としては、最近家に一日引きこもっていても何もいいことがなくて、ただパソコンのQWERTY配列がどんどん頭に染み込んでくるだけだったのでそれなら、と思い立ったというわけだ。

予約サイトで遅めの昼食くらいの時間指定予約をしようと思ったら、到着が間に合う一番早い時間が16時45分だったので早めの夕食になってしまった。

歩いているとき、最近は音楽を聴いたりAudibleで小説を聞いたりしていたのだけど、今日に限ってはどうにも考えが収まらずに頭から口からどぼどぼ零れっぱなしだったので喋ったり写真を取ったり、信号待ちの間に周囲を確認してから踊ったりしていた。

こういうことをして(しかもブログで見せびらかして)いると不思議ちゃんを自称するような感があるのだけど、決して不思議ちゃんとして浮世から離れたいというわけではない。ただでさえ世間とのつながりが薄いのだからこれ以上重りを失えば大気圏を突破して窒息死してしまう。

そうでなくて、不思議ちゃんあるあるをなぞることで普通というメジャーなジャンルから不思議ちゃんというこれまたメジャーなジャンルに移動しているのだ。

変人に見せたくて包帯を巻く、「~かい?」「~だろう」「やれやれ、まったく」みたいな言葉遣いをする、道端で踊り出す、というのはむしろ私のような一般人が思いつく変人界のドレスコードだ。そういう「変」という少し角度の違う場所に納まって、安心したいのだ。
何が、かはわからないけれど。何かがまだ大丈夫だと思える、ような気がするから。

とはいえ「狂人の真似とて大路を走らば即ち狂人なり」という言葉がすべてを表している。何事もほどほどにする必要がある。

この言葉の出所を知らなかったのだけど、今調べたら徒然草らしい。端的に真理を言い表した言葉は腐るとか廃れるというのがなくて、すごい。

まぐろの天ぷら

本題の散歩といえば、道中で見つけた神社で二礼二拍手一礼をしたりおみくじをひいて巻き付けたりしていたら予約時刻には少し遅れてしまった。ただし、その時点で待ち組数は10組を超えていたのでほくそえみながら入店した。

で、性格が微妙に悪いのだけど更新する度に増えていく待ち組数を見ながら寿司を食べた。めちゃくちゃ美味しかった。やっぱりネット予約ってサイコー!
その勢いに任せてノンアルでも飲もうかと思ったけれど、値段がスーパーの3.6倍くらいしたので普通に諦めた。その後、待ち組数が50組を超えた瞬間熱いお茶に留めておかなければ死んでたんじゃないかってくらい気分がよくなったので選択は正解だったようだ。

いちばんおいしかったのは寿司ではなくて、マグロの天ぷらだった。はま寿司は揚げ物を揚げたてで提供してくれるのだけど、アツアツの天ぷらが3切れ、上には白髪ねぎみたいなシャキシャキの薬味と甘酢ソースみたいなのがかかっていて、今年の外食の中では断トツで美味しかった。(令和ロマンみたいにそのまま今年の美味しい外食グランプリで優勝したら面白い)
そして、何よりすごいのがめちゃくちゃ味がしっかりしてて、肉厚なマグロが3切れも入っているのに値段が220円(税抜)だったことだ。居酒屋で食べたら絶対倍はする。
特にお酒に合う食べ物が好きな人にはたまらない出来栄えだと思う。期間限定メニューっぽかったですがぜひ食べてみてください。

寿司は順当にめちゃくちゃ美味しかった。何を食べてもずっと100点で、歌が上手い人とカラオケに来たみたいな気分だった。

帰りは電車で帰ったのだけど、駅名のアナウンスを聞く限り4駅くらいの距離を歩いていたらしくてちょっと嬉しかった。前の席では小さな女の子が二人ぐっすり眠っていてかわいらしかったのだけど、時々片方だけ起きて「誰も起きてないしもっかい寝るか……」みたいな表情を浮かべてまた眠り出すのがかわいかった。

人→物

いつか書こうと思って毎日忘れてしまうので今日少しだけ。
死体はヒトなのに、遺骨はモノだという話。

人間の外見はその人の同一性に大きく寄与しているということを、葬式で祖父がまっしろな骨になって出てきたときに思い知った。
私の母も、父も、私もモノになる。箸で持ち上げられるものになり、対等でなくなる。

それから、私という命のなかに自分は見られないのに他人には見られる可能性がある「モノ」な部分があることが、ちょっと恥ずかしくも面白いと思った。

その他

美味しいことを経験するとそればっかり書いてしまうな……。

あとは、年末からずっと開けっ放しの水のペットボトルが部屋にあるのだけど、あれって煮沸したらまだ水として使って大丈夫ですか? と思っている。沼の水は流れてないから腐るらしいし、ペットボトルの水もどちらかというと流れてはいないので、自然にはめったにない3ケタ℃の熱ですべてをなかったことにすればあるいは、と思って眺めている。この時期にリスクを取るくらいならなんか、鍋とかを洗う水にした方がいいかもしれない。

明日から大学が始まるらしい。行けたら行くわ、みたいな気持ちでいたのだけど寿司を食べたので自分をひきずって、自分に引きずられながら大学に行くことになると思う。

明日からも頑張りたい。ということで明日のラッキーアイテムは「頑張り」。明日産んでもいいし、今日の分を明日に持ち越したっていい。では。